2020年と2025年の国勢調査から、ひとり暮らしと夫婦のみの世帯を見ていく
食卓に並べる茶わんはいくつか。買い物では、どのくらいの量を選ぶか。同じ一世帯でも、一人で暮らす場合と、家族数人で暮らす場合では、日々の段取りが違います。
山形県の一般世帯数は、2020年から2025年にかけて、ほぼ横ばいでした。ただ、その内訳まで見ると、変化があります。世帯の数と、そこに暮らす人数を分けて見ていきます。
世帯の数だけでは見えない変化
山形県の一般世帯数は、2020年の39万6,792世帯から、2025年の39万7,843世帯へと増えました。増加は1,051世帯、率にすると0.3%です。
一方、1世帯当たりの人員は、2.61人から2.41人へと少なくなりました。
世帯全体の数が大きく変わらなくても、一つの世帯に暮らす人数は変わります。「何世帯あるか」と「何人で暮らしているか」は、それぞれ確かめる必要があります。
| 指標 | 2020年 | 2025年 |
|---|---|---|
| 一般世帯数 | 396,792世帯 | 397,843世帯 |
| 単独世帯 | 112,791世帯 | 127,277世帯 |
| うち65歳以上の単独世帯 | 44,545世帯 | 53,210世帯 |
| 夫婦のみの世帯 | 75,428世帯 | 81,413世帯 |
| 1世帯当たり人員 | 2.61人 | 2.41人 |
ひとり暮らしは、一般世帯の32.0%に
一人で暮らす「単独世帯」は、11万2,791世帯から12万7,277世帯へと増えました。5年間で1万4,486世帯、12.8%の増加です。
一般世帯に占める割合も、28.4%から32.0%へと上がりました。2025年には、およそ3世帯に1世帯がひとり暮らしです。
これは、世帯を数えた割合です。「山形県民のおよそ3人に1人がひとり暮らし」という意味ではありません。複数人で暮らす世帯も一世帯として数えるため、人口に占める割合とは区別して読む必要があります。
65歳以上のひとり暮らしも増えている
単独世帯のうち、65歳以上の人が暮らす世帯は、4万4,545世帯から5万3,210世帯へと増えました。増加は8,665世帯、19.5%です。
一般世帯全体に占める割合は、11.2%から13.4%になりました。
65歳未満の単独世帯も、6万8,246世帯から7万4,067世帯へと増えています。ひとり暮らしの増加は、65歳以上だけに見られる変化ではありませんが、増加率は65歳以上の方が高くなっています。
ただし、この比較だけで、一人で暮らすようになった事情までは分かりません。年齢と世帯構成の数字から、本人の希望や家族との関係を決めつけることはできません。
夫婦ふたりの暮らしにも目を向ける
夫婦のみの世帯は、7万5,428世帯から8万1,413世帯へと増えました。増加率は7.9%です。
一般世帯に占める割合も、19.0%から20.5%へと上がりました。
この区分には、さまざまな年齢の夫婦が含まれます。また、「夫婦のみ」は、子どもがいないことを意味する区分ではありません。別の場所に暮らす子どもがいる場合も含まれます。
ひとり暮らしと夫婦のみの世帯を合わせると、2025年には一般世帯の52.5%になります。世帯全体の数がほぼ横ばいだった5年間にも、その構成は動いていました。
暮らしの人数から地域を見る
世帯の人数は、食料品の量や住まいの広さ、家事の分担など、身近な暮らしに関わります。ただ、今回の数字は県全体の集計です。市町村や地区によって、世帯の構成や必要とされるものは異なります。
ひとり暮らしが増えたという数字から、直ちに住宅需要や支援の必要量まで判断することもできません。地域の年齢構成、住まいの状況、買い物や交通の環境などを重ねて確かめたいところです。
食卓に茶わんをいくつ並べるか。山形県の世帯の変化を、そんな日常の人数から見てみると、人口の総数だけでは見えにくい暮らしの姿に目が向きます。
※出典:総務省統計局「2025年国勢調査・人口等基本集計」(2026年9月29日公表)、e-Stat。各年10月1日現在。世帯構成は2020年・2025年の不詳補完値(2020年は同じ補完方法による遡及集計)で比較。1世帯当たり人員は「結果の概要」表Ⅰ-5-1によります。割合・増減率は小数第1位に丸めています。