2020年と2025年の国勢調査から、暮らしの人数を見ていく
スーパーに並ぶ食材には、いろいろな量があります。小さな豆腐、一食分のおかず、大袋の野菜。家族で分けるには少なくても、ひとりで食べるにはちょうどいい。その逆もあります。
毎日の買い物で考える「どのくらい必要か」は、一緒に暮らす人数によって変わります。
人口の数字から少し視線を移して、今回は青森県の「世帯」を見てみます。2020年と2025年の国勢調査を並べると、世帯全体の数と、ひとり暮らしの数は、違う方向に動いていました。
世帯は減っても、ひとり暮らしは増えている
青森県の一般世帯数は、2020年の509,649世帯から、2025年には496,632世帯になりました。5年間で13,017世帯、約2.6%の減少です。
一方、単独世帯、つまりひとりで暮らす世帯は、168,917世帯から181,753世帯へ増えています。
| 項目 | 2020年 | 2025年 |
|---|---|---|
| 一般世帯数 | 509,649世帯 | 496,632世帯 |
| 1世帯当たり人員 | 2.34人 | 2.20人 |
| 単独世帯数 | 168,917世帯 | 181,753世帯 |
| 単独世帯の割合 | 33.1% | 36.6% |
| 65歳以上の単独世帯数 | 74,365世帯 | 82,582世帯 |
| 夫婦のみの世帯数 | 101,607世帯 | 101,280世帯 |
※一般世帯は、施設入所者などから成る「施設等の世帯」を除いた区分です。単独世帯の割合は、一般世帯数を分母に計算しています。
ひとり暮らしの世帯は、5年間で12,836世帯増えました。増加率は約7.6%。一般世帯に占める割合も、33.1%から36.6%へ上がっています。
世帯全体が減ったからといって、どの暮らし方も同じように減るわけではない。今回の数字には、その違いが表れています。
「ひとり暮らし」は、若い人だけの話ではない
ひとり暮らしと聞くと、進学や就職で借りた部屋を思い浮かべることがあります。ただ、統計上の単独世帯には、さまざまな年齢の人が含まれます。
青森県で65歳以上の人がひとりで暮らす世帯は、2020年の74,365世帯から、2025年には82,582世帯へ増えました。5年間で8,217世帯、約11.0%の増加です。
この82,582世帯は、単独世帯181,753世帯の内数です。別々の世帯として足し合わせる数字ではありません。
また、ひとり暮らしという区分だけで、その人の婚姻状況や、別に暮らす家族との関係までは分かりません。誰ともつながっていない、という意味でもありません。
ここで確認できるのは、65歳以上のひとり暮らしも増えた、という暮らしの構成の変化です。
夫婦だけの世帯は、数と割合で見え方が違う
夫婦のみの世帯は、101,607世帯から101,280世帯へ、327世帯減りました。約0.3%の減少で、数としては大きく変わっていません。
ただし、一般世帯全体に占める割合は、約19.9%から約20.4%へ上がっています。
世帯数は少し減っていても、全体に占める割合は上がる。分母となる一般世帯数も減っているためです。
「増えた」「減った」という言葉だけでは、どちらを見ているのか分かりにくくなります。暮らしの変化を読むときには、世帯の数と、その割合を並べておきたいところです。
なお、この「夫婦のみの世帯」は全年齢を含み、高齢の夫婦だけを数えたものではありません。
ひとつの世帯に暮らす人数も変わる
一般世帯の1世帯当たり人員は、2.34人から2.20人へ減りました。
これは青森県全体の平均であり、どの世帯も同じように人数が減ったことを意味しません。単独世帯が増える一方で、複数人で暮らす世帯もあります。さまざまな暮らしを合わせた結果として、平均の人数が小さくなっています。
同じ県の中でも、ひとりで暮らす家、夫婦で暮らす家、親と子で暮らす家がある。その構成は、5年前と同じではありません。
人口の総数を見ていたときには拾いにくかった変化が、世帯の数字を並べると少し見えてきます。
店頭の一食分のおかずを、誰が手に取るのかは分かりません。それでも、食べきれる量を考える暮らしの単位は、青森の中で少しずつ変わっているようです。
※出典:総務省統計局「2025年国勢調査・人口等基本集計」(2026年9月29日公表)、e-Stat。各年10月1日現在。世帯構成は2020年・2025年の不詳補完値で比較し、割合・増減率は小数第1位に丸めています。