日々東北現代|ARTICLE

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秋田の地酒を、少し考えてみた。

酒米から見えてくる、秋田の酒造り

秋田の日本酒を眺めていると、米と酒造りの技術が近いところにあることに気づきます。

2024酒造年度に、実際に清酒を製造した場数は33場。

元の原稿では、秋田を「酒づくりの研究・技術開発が盛んな土地」として紹介していました。秋田流寒仕込みや秋田酵母など、酒造りの技術に目を向けると、完成した酒だけでは見えにくい部分が少し見えてきます。

秋田酒こまちと、新しい酒米

秋田の酒造りを考えるとき、まず目に入るのが酒米です。

代表的なのが「秋田酒こまち」。

秋田県オリジナルの酒造好適米で、県の資料によると、山田錦並みの醸造特性を持ち、県内のほとんどの蔵元で原料米として使われています。令和6年の作付面積は460ヘクタールでした。さらに現在は、「一穂積」「百田」といった県オリジナル品種もあります。「一穂積」は五百万石に似た醸造特性を、「百田」は山田錦に似た醸造特性を持つ品種として開発されています。どちらも2022年に品種登録されました。

昔からある酒米だけを使い続けるのではなく、新しい品種もつくられている。そう考えると、秋田の酒造りは「伝統」という言葉だけでは少し足りないのかもしれません。

伝統と技術のあいだ

秋田の酒蔵を見ていくと、新政、刈穂、やまとしずく、天寿、高清水、阿櫻、一白水成、福小町など、さまざまな銘柄があります。元の原稿でも、それぞれの蔵の違いを紹介していました。

もちろん、銘柄だけで酒造りのすべてが分かるわけではありません。ただ、米を選び、温度を管理し、発酵を見ながら酒にしていく。そこには、昔から受け継がれてきた技術と、その時代に合わせて変わっていく技術の両方があります。

秋田県の資料でも、酒造好適米の育成や栽培が続けられていることが確認できます。農業と酒造りが別々にあるというより、その間を行き来しながら現在の酒がつくられているようにも見えます。

秋田の地酒について考えるとき、「どんな味なのか」だけを追いかけなくてもいいのかもしれません。どんな米が育てられ、どんな技術が残り、そこに新しいものがどう加わっているのか。そんなところから眺めてみると、秋田の日本酒は、昔から続いているものと、今つくられているものが静かに重なっているように見えてきます。

飲んですぐに言葉が出てこなくても、少し考えてみる。秋田の地酒には、そんな時間も似合う気がしました。

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